インタビュー

漁業・水産業に携わる方々のインタビューを掲載しています。

小笠原 利幸 さん

小笠原利幸さんの写真

所属:高知県漁協高岡支所
役職:高岡大敷株式会社 専務

大敷組合で働き25年、現在では組合長として大敷組合の経営を行っている方です。

  • 高知県で大型定置網は、通称「大敷(網)」と呼ばれています。
  • 大敷組合とは、大型定置網漁業を営む団体のことです。
  • 定置網漁業とは、海中に網を設置して回遊する魚を漁獲する漁法の一つです。
Q.どうして漁師になろうと思ったのですか?
「会社員として県外で10年程働いていましたが、実家の都合で高知県に帰ることになったため当時勤めていた会社を退職し、地元の大敷組合に就職しました。」
Q.漁師としてこだわっていること、心がけている事を教えてください
「網に入った魚の鮮度を保つことに気を配り、少しでも高く売れるようにと心がけています。また、地域に根ざした伝統ある大敷網漁業を残していくことも重要なことだと考えています。」
Q.漁師に求められる資質、能力は何ですか?
「年齢に関係なく「やる気だと思います。 大敷の従業員は自営の漁師ではなくサラリーマンのような雇用形態であるため、自分がやらなければというような感覚をあまり持っていないように感じることがあります。 従業員には自営の漁師のつもりで頑張ってほしいです。」
Q.仕事が終わった後、何をしていますか?
「大敷の乗組員として働いていた時は、トコブシ(※アワビに似た巻貝の一種です。)を獲りに行ったり船外機で釣りに行ったりしていましたが、最近はたまに散歩する程度で、あとはTVを見ています。」
Q.漁師になって辛いことは何ですか?
「漁がなかったり、台風や急な潮の流れで網を傷めたりすることです。」
Q.漁師になって楽しいことは何ですか?
「たくさんの水揚げがある時や、期待以上に高値で魚が売れた時です。」
Q.漁師になろうとする若者へ一言お願いします
「漁業はまだまだ自分の努力次第でやっていくことができる仕事だと思っています。 これまでは資源を獲るだけで、育てていこうとする人はあまりいませんでした。 現在では、海の環境変化などの原因により海藻が減り、稚魚の育成の場となる藻場も減っています。 これからは自分で海藻を育て、増やしていく取り組みなどに意識を持つことが必要になってくると思いますし、そのような意識を持った人に頑張ってもらいたいです。」
Q.最後に一言お願いします
「高岡大敷では日々の水揚げ状況や獲れた魚を紹介するブログを持っていて、私が更新しています。 大敷に入った珍しい魚なども掲載していますので、ぜひご覧ください!また、皆様からのコメントをお待ちしております!」
http://murototeichi.blog.fc2.com/ (「高岡大敷」で検索していただくと一番上に出てきます!)

木村 勝久 さん

木村勝久さんの写真

所属:すくも湾漁業協同組合
営む漁業:イサキ、ブリ、メジカなどの定置網漁

宿毛湾で定置網漁業を営んでいる木村さん。 様々な魚種を水揚しますが、時には大きなクロマグロも水揚げします。 その時の市場は普段以上に活気づきます。 宿毛湾の定置網漁業を代表する木村定置、その経営者はとてもやさしく、頼りがいのある方です。

Q.どうして漁師になろうと思ったのですか?
「祖父、父親も漁師でした。 私が漁師をしているのは家族の影響が大きかったと思います。 私は若い時に捕鯨船の乗組員として働いていました。 しかし、昭和40年ぐらいに捕鯨船の乗組員をやめ、兄と私の共同経営で柏島にあった定置網漁業会社の道具一式を購入し、定置網漁業をはじめました。 その後、昭和46年ぐらいから独立し、今は大月町安満地を拠点として定置網漁業を営んでいます。 」
Q.なぜ宿毛で漁業をしようと思ったのですか?
「実は、出身は(高知県)中土佐町です。 宿毛湾で漁業をしているのは、ここで定置網漁業会社の道具を購入でき、漁業をはじめられるチャンスがあったからです。」
Q.漁師に求められる資質、能力は?
「今、漁師で生活していくのは難しいです。 しかし、宿毛湾で漁業を営んでいる若い人は努力して生計を立てています。 私もこの土地に来てゼロからはじめました。そして、色々考え、やる気と根性でここまできました。 やはり、今の厳しい現状で漁師が生き抜くためには大漁に導くための思考力、そしてやる気と根性が必要ですね。」
Q.1日の生活パターンを教えてください
「出航時間はAM 6:30、漁が終わって市場に着くのがAM 10:00くらいですね。」
Q.仕事が終わった後、何をしていますか?
「リラックスします。私のリラックス法はお酒を飲むことです。」
Q.漁師になって辛いことは何ですか?
「漁業をはじめた時はとても辛かったです。 なにかを新しくやるということは色々と壁がありますからね。 しかし、辛かったぶん、その壁を越えて達成できれば楽しいことに変わりますよ。」
Q.漁師になって楽しいことは何ですか?
「一番は網を揚げた時かな。定置網漁業は色々な魚種が水揚されます。 その時、何が揚がるかわかりません。 揚げた時にマグロが入ってたら、ヤッパリ嬉しいですよ。」
Q.漁師になろうとする若者へ一言お願いします
「やる気があればなんでもできます。私は若いやる気のある人には定置網漁業の技術を伝授したいと思っています。 これからの宿毛湾で活躍する後継者を育てることも私の仕事です。 現在、漁師の経営が厳しい現状にあり、漁師になろうと思う人は少ないかもしれません。 しかし、やる気と根性があればやっていけます。 漁師が少なくなっている分、裏を返せば一人が獲れる量は多いと私なら考えますね。」

小橋 六津雄 さん

小橋六津雄さんの写真

所属:高知県漁協佐賀統括支所
役職:高知県漁協佐賀統括支所地区委員、19t型カツオ船「むつ丸」船主

小橋さんは乗組員13名の19トン型カツオ一本釣り船のオーナーであり、カツオ一本釣り船の餌になる活きたイワシを、他の地域から高知県佐賀漁港へ運んでカツオ船へ供給する「イワシ活餌買い回し事業」も行っています。 写真は、カツオ船へ供給するイワシをすくっているところです。 現在はもう、漁師として沖へ行くことはありませんが、若い時はマグロ船やカツオ船に乗って、世界中の海で漁をしてきました。 今回はその当時のことも思い起こしてもらいながら、インタビューに答えていただきました。

Q.どうして漁師になろうと思ったのですか?
「地元佐賀の中学校を卒業した後、一日でも早くお金を稼いで家を建て、船を持ちたくて、遠洋のカツオ船に乗りました。」
Q.なぜ地元佐賀で漁業をしようと思ったのですか?
「家庭を持ったら、漁業をしながら家庭を守り、地元で暮らしていくことが若い時からの夢だったからです。」
Q.漁師としてこだわっていること、心がけていることを教えてください
「どんな状況でも真剣に考え、取り組むこと。そして、ものを大事にすることです。」
Q.漁師に求められる資質、能力は?
「何よりも大事なのはやはりやる気です。家庭がある人なら、家族を想う気持ちが漁業へのやる気につながるでしょうね。 また、良い仕事をするためには、仕事ができる人の教えを受けることがとても重要です。」
Q.カツオ船に乗っていた当時の1日の生活パターンを教えてください
「朝5時に起きて朝食を食べ、その後は日没まで操業します。 カツオは日が沈むと釣れなくなるのです。 大漁の日などは午前中で操業が終わることもあり、その後はゆっくりできました。 それがとても楽しみでした。」
Q.漁期が終わった後は何をしていましたか?
「久しぶりに家に帰った時は、家族とゆっくりくつろぎましたね。 それが何よりの癒しでした。」
Q.漁師になって辛いことは何ですか?
「若い時は、早く陸に上がって遊びたいという気持ちはありましたね。 また、自分が船を持ってからは、漁が無い時は惨めな気持ちになるし、家族に苦労をかけてしまった時は、本当に辛いものでした。」
Q.漁師になって楽しいことは何ですか?
「やはり、漁をして帰ってきて、それがお金になった時ですね。」
Q.漁師になろうとする若者へひとことお願いします
「今は、学校へ入っても仕事が見つからず不安な人が多いみたいですが、漁業の世界には仕事はあります。 また、若くてもしっかり働けばお金はもらえるし、貯めることだってできます。 近頃は魚がいなくなったという人がいますが、そういった状況の中でも真剣に悩み、考えれば、私は海がある限り商売になると思っています。 私にとって海は太平洋銀行。 真剣な気持ちは絶対必要だけど、丘で仕事が無くて悩むのであれば、漁師の世界へ飛び込んでみるのも良いですよ。」

柴田 孝夫 さん

柴田孝夫さんの写真

所属:上ノ加江漁業協同組合
役職:中央地区漁業士会会長
営む漁業:秋から春→イセエビの籠漁、カサゴ等の延縄(はえなわ※1)漁、夏→クロマグロ稚魚の曳縄(ひきなわ※2)漁

県外の市場へ自ら魚を送って販売するなど、獲る事だけではなく、販売面でも力を注いでいる漁師さんです。

※1…延縄(はえなわ)とは、釣り針を先端に付けた枝縄とおもりを付けた浮縄を、1本の幹縄に間隔をあけて結び付けた漁具を、走る船から繰り出し、魚を獲る方法
※2…曳縄(ひきなわ)とは、えさをつけた長い釣り糸を船から垂らして引き回し、魚を獲る方法

Q.どうして漁師になろうと思ったのですか。
「若い頃は調理師学校に通っていたんですけど、生まれ育った上ノ加江に戻ってきて親父の後を継ぎたいと思って漁師を始めました。」
Q.漁師としてこだわっていること、心がけている事を教えてください
「氷をよく効かせるなど、とにかく鮮度にはこだわっていますね。 また、獲ってきた魚を少しでも高く売りたいので、高知県だけではなく他県の市場の動向も常にチェックし、少しでも高く売れるところへ魚を送るようにしています。」
Q.漁師に求められる資質、能力は?
「漁師は実は短気な方が良いんです。 釣れない漁場はすぐに変える、ダメな仕掛けはすぐに変える、そんな漁師の方がたくさん魚を獲ってきますね。」
Q.1日の生活パターンを教えてください
「エビ籠漁の時期は、夕方15時に出港して沖に籠を仕掛け、16時半には港へ戻ってきます。 その後、仮眠を取り、朝3時に出港して籠を回収して朝5時に戻ってきます。 昼間は籠の破れているところを修理したり、餌の準備をしたりしていますね。」
Q.漁師になって辛いことは何ですか?
「しばらく魚が取れない日が続くと、天気が良くても、漁に行けない時があります。 そういう時が一番辛いですね。 やっぱり漁師は、天気の良い時は漁へ行きたいですからね。」
Q.漁師になって楽しいことは何ですか?
「他の仕事に比べれば、漁業は自分の時間が取り易い。 そこが一番いいところかな。」
Q.漁師になろうとする若者へ一言お願いします
「これから先は、漁師は魚を獲ってくるだけではなく、獲ってきた魚に如何に付加価値を付けて高く売っていくかが大切です。 ネット販売など様々なツールを充分に活用して、儲かる漁業を実践していってもらいたいですね。」

高見 圭治 さん

高見圭治さんの船の写真

所属:すくも湾漁業協同組合
営む漁業:カツオ、クロマグロなどの曳縄(ひきなわ※)漁、サンゴ漁

高見圭治さんは、漁業者向けの融資を受け、今年5月から漁業を始めた、これからの宿毛湾の曳縄漁を支える若手漁師の一人です。

※曳縄(ひきなわ)とは、えさをつけた長い釣り糸を船から垂らして引き回し、魚を獲る方法

Q.どうして漁師になろうと思ったのですか?
「小さい頃から曳縄漁をしている父親の背中を見て育ち、将来、父親みたいな立派な曳縄漁師になりたいと思いました。」
Q.なぜ宿毛で漁業をしようと思ったのですか?
「宿毛で育ち、地元の魚を食べてきました。地元の美味しい魚を提供したいですね。」
Q.漁師としてこだわっていること、心がけていることは?
「漁にでる時間が朝早いので、船の操縦には気をつかっています。」
Q.漁師に求められる資質、能力は?
「漁師にはやる気と忍耐力が必要です。魚を獲るってことは自然が相手だから難しいですね。」
Q.1日の生活パターンを教えてください
「出航時間は午前1時で、漁場までの移動は3時間程度かかります。午前4時から漁を開始し帰宅は午後の3~4時ですね。」
Q.仕事が終わった後、何をしていますか?
「子供と遊んで、晩酌し午後9時には寝ます。」
Q.漁師になって辛いことは何ですか?
「朝早く起きないといけないことですかね。」
Q.漁師になって楽しいことは何ですか?
「大漁だったときですね。」
Q.漁師になろうとする若者へ一言お願いします
「漁業は、自分が頑張った分、結果がついてくるやりがいのある仕事ですよ。」

中石 博文 さん

中石博文さんの写真

所属:高知県漁業協同組合浦戸支所
営む漁業:シラスの機船船びき網漁

中石さんは福漁丸の親方の息子さんで、高知新港沖で機船船びき網漁業を営んでいます。
小さいころから、「オヤジの後を継ぐ」と決めていた、とにかく1番じゃないと気が済まない!負けず嫌いな機船船びき網漁師の3代目です。

Q.どうして漁師になろうと思ったのですか?
「父の姿を見て、子供の時からずっと後を継ぐと決めていた。 小さい時からよく船に乗って父の背中を見て育ちました。 高知海洋高等学校へ進学し、小型船舶1級の免許を取得し、現在に至っています。」
Q.なぜ、高知新港で?
「地元だからです。 自分の生まれ育った地元が大好きなんです。」
Q.漁師としてこだわっていること、こころがけていることは?
「常に水揚げが1番なこと!!とにかく負けずぎらいなので、1番じゃないと気が済まないんです。」
Q.漁師に求められる資質、能力は?
「やっぱり、海が好きなことだと思います。 あと、努力し続けることがとても重要ですね。 実力は、努力しないと身に付かないですからね。 漁師に限ったことではないと思いますが、努力したぶん能力につながっていきますからね。」
Q.1日の生活パターンを教えてください
「朝は日の出の時間に合わせて起きます。 日の出前に集合し、日の出とともに出港します。 1操業当たり2時間程度かかります。 盛漁期は3~4回操業し、夕方まで行っています。 漁がないときや、あまり魚が獲れない時期はアルバイトをしています。」
Q.仕事が終わった後は何をしていますか?
「みんなとごはんを食べに行ったり、趣味の時間にあてています。 忙しい時期は疲れるので、すぐに寝ちゃいますね。」
Q.漁師になって辛いことは何ですか?
「ないですね。ただ、魚の獲れない時期に漁師だけでは生活していけないという現状をどうにかしていきたいと思っています。」
Q.漁師になって楽しいことは?
「魚がいっぱい獲れた時は楽しいと思いますね。機船船びき網漁は、大体が親子船。 日々、父から技術をぬすんでいます。網を作る技術はかなわない。 でも、いつか自分も親父を超えていけるように努力して、精進していくのが楽しいですし、やりがいがありますね。」
Q.漁師になろうとする若者へひとこと
「ここには若い漁師が全然いないんです。若い人たちが新規参入できないのが現状。 若い世代の人にもっと漁師になってもらいたい、受け入れたいという気持ちはとても強いんですが、経営的に無理なんです。 このような現状をどのようにして改善していけばいいのか、みんなで考えていってほしいですね。 苦しいけど、漁師が好きなんです。 この漁業をつぶしたくないんです。」

柳下 智 さん

柳下智さんの写真

所属:高知県漁協室戸岬統括支所
役職:芸東サンゴ船船主組組合長

平成12年2月に神奈川県からIターンで高知県の漁業者となり、現在は芸東サンゴ船船主組合長として地域を代表する漁業者の一人として活動を行っています。

Q.どうして漁師になろうと思ったのですか?
「神奈川でサラリーマンをしていたのですが、元々釣り好きであったことから、漁師として生計を立てていきたいと考えたからです。」
Q.なぜ高知ですか?
「漁師として就業できるところをいろいろと探していましたが、定置網漁業や巻き網漁業の従業員としての募集ばかりでした。 私は、従業員という立場で漁業に携わるより、一本釣りの漁師として独立することを目指していたため、独立を目指す人への支援を行っていた高知県で漁師になろうと決めました。」
Q.漁師としてこだわっていること、心がけている事を教えてください
「一人で漁に出ますが、海の上では危険と隣り合わせですので、無茶はしないようにしています。」
Q.一日の生活パターンを教えてください
「最初はキンメダイ漁(樽流し釣り)を行っていましたが、最近は経費が少なくて済み、収入の得やすいサンゴ漁業を行っています。 サンゴ漁業の場合、時期によって違いますが、日の出から操業を開始します。 操業場所は、近いところでは港から30分程度で到着します。 操業できる時間は定められているので、15時までに網揚げを行います。 また、資源保護のため漁が禁止される禁漁期間は船のメンテナンスなどを行います。」
Q.仕事が終わった後、何をしていますか?
「子供と過ごしたり、家の仕事の手伝いをしたりと家族と過ごす時間を大切にしています。」
Q.漁師になって辛いことは何ですか?
「禁漁期間に漁に行けない時です。 禁漁期間中でなければ、今日獲れなくても明日獲るぞという気持ちになるのですが、禁漁中ではそもそも漁に行けませんから。」
Q.漁師になって楽しいことは何ですか?
「たくさんの水揚げがある時です。」
Q.漁師になろうとする若者へ一言お願いします
「漁業は沖に出れば危険なことも多く、苦労も多い仕事ですが、サラリーマンと違って頑張れば頑張った分だけ水揚げと言う形で自分に返ってくる仕事です。 自分の頑張り次第ですので頑張ってくださいと伝えたいです。」

山本 巖 さん

山本巖さんの船の写真

所属:高知県まぐろ船主組合
営む漁業:遠洋まぐろ延縄漁業

山本巖さんは、室戸市の遠洋まぐろ延縄漁船「第38高豊丸」の船主(船のオーナー)として、まぐろ漁業の経営を続けていらっしゃいます。 自身は船主として物資の供給、寄港先との調整など船の運航に必要な事務処理等にあたられています。 さらに、自船が漁獲するまぐろの中で、これまで缶詰用として利用されてきた価格の低いビンナガ(ビンチョウマグロ)を、価格向上を目的として、漁獲直後に船上で高鮮度処理するなどの取り組みを行っています。

Q.どうして漁師になろうと思ったのですか?
「自らを育ててくれた遠洋マグロ延縄漁業(※)を継ぎたいとの思いからです。」
Q.漁師としてこだわっていること、心がけていることを教えてください
「高品質の天然マグロを獲る点で、マグロ延縄漁業の技術の継承と維持発展にこだわっています。 心がけていることは乗組員の安全第一と安定した生活の確保です。」
Q.漁師に求められる資質、能力は何ですか?
「気力、体力、探究心です。」
Q.1日の生活パターンを教えてください
「基本的には操業している船との連絡や必要な事務処理をしています。 また、船が日本国内に入港する時には、水揚げ(漁獲物の販売)、船の修理(ドック)、乗組員の確保、餌や漁撈資材の手配等出漁の準備を行っています。」
Q.漁師になって辛いことは何ですか?
「現在、漁場が遠いなどの理由により航海が長期化(約1年~1年半)しており、乗組員とその家族には大変なご苦労をおかけしております。 漁獲物に付加価値を付けることなどにより、収入の安定と航海の短期化を目指したいと考えています。」
Q.漁師になって楽しいことは何ですか?
「航海が無事に終わり、乗組員とその家族の笑顔を見られることです。」

※…延縄(はえなわ)とは、水面下に延びた幹縄から釣糸の付いた枝縄を垂らしてマグロをとる釣り漁法の一つ。